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グラスウールの危険性と使用する場合の注意点について詳しく解説
2023.06.29
「グラスウールは危険だ」
「吸い込んでしまうと発がん性のリスクがある」
このような情報を耳にした経験はありませんか?
アスベストは発がん性リスクが高いですが、グラスウールもそうではないかと心配する方もいるでしょう。
断熱材として使用されているグラスウールの危険性と問題点、使用する際のポイントを、この記事では詳しく解説します。
グラスウールの危険性は低い|人体に及ぼす影響は低め
グラスウールはアスベストに変わり断熱材として使用されています。
しかし、アスベスト同様に人体に影響を与えるのかと心配する方も多いでしょう。
断熱材として使用されているため誤解を招くかもしれません。
しかし、グラスウールが人体に及ぼす影響は実はほとんどありません。
グラスウールの原材料であるガラス繊維は、アスベストと異なり肺に入り込みにくいです。
また、万が一入り込んでも体液に溶けやすいので短期間で排出されます。
グラスウールの危険性|誤解を招いている理由は?
グラスウールは危険なものではありません。
しかし、吸い込むと危険なものと勘違いしている方は多いです。
なぜ誤解を招いているのでしょうか?
その理由は2つです。
・アスベストと混同されている
・見た目が粉塵のため吸い込むと危険に思われている
各理由を詳しく解説します。
1.アスベストと混同されている
グラスウールは断熱材です。
同じ断熱材であるため、グラスウールとアスベストを同じものだと勘違いしてしまう方は多い傾向にあります。
グラスウールはアスベストが使用禁止になり、新たな断熱材として使用されたものです。
新たに安全な物質として導入されたものが、グラスウールです。
危険性は低いため、安心して利用できます。
2.見た目が粉塵のため吸い込むと危険に思われている
グラスウール・アスベストはどちらも繊維状であり、粉塵のため危険なのではないかと思う方は多いようです。
しかし、アスベストは1ミクロン以下の細かい繊維、グラスウールはそれよりも太い人工的に作られた繊維である点が違います。
グラスウールは太いため、肺に入り込みにくく安全です。
体液に溶けやすく排出されやすいので、体に入ってもアスベストのような健康被害を引き起こす原因にはならないとされています。
対するアスベストは肺に入り込みやすくかつ排出されにくいので、発がん性が高く危険です。
アスベストと似た性質を持っているもの危険性は低いため、グラスウールは現在建築現場の主流材料として使われています。
グラスウールを使用する際のメリット・デメリット
グラスウールを使用する際のメリット・デメリットを紹介します。
それぞれ3つずつ取り上げるので、グラスウールのよいところ・悪いところを確認しましょう。
メリット
グラスウールのメリットは次の3つです。
・コスパがいい
・防火性に優れている
・吸音性に優れている
グラスウールはほかの断熱材よりも材料費が安く、輸送コストも低いのが特徴です。
無機繊維であるグラスウールは、熱に強く燃えにくく、有毒ガスも発生しません。
火事になった時の安全性も高いのは、大きなメリットでしょう。
吸音性にも優れているので、防音対策にも使えます。
デメリット
グラスウールのデメリットは以下の3つです。
・隙間なく施工するのが難しい
・湿気に弱い
・断熱性が発揮しにくい
グラスウールは施工する際に、隙間なく施工するのが難しいとされています。
隙間なく施工できないので、熱貫流率が低くなり断熱性が発揮できません。
また、吸水性もなく湿気を吸わないので、結露の原因にもなりやすいです。
グラスウールの危険性|よくある質問
グラスウールに関する気になる点を、よくある質問にまとめました。
・発がん性はないのでしょうか?
・アスベストとの見分け方を教えてください
・起こりやすい副作用を教えてください
各質問に、これから回答します。
1.発がん性はないのでしょうか?
グラスウールはアスベストとは異なり、発がん性はありません。
人体に安全な人工繊維であり、安心・安全な素材と工程で製造されているため危険性は低めです。
「国際がん研究機関で発がん性のあるとされるグループに分類された」
そんな情報を耳にした方もいるはずです。
今日ではこのグラスウールの評価は訂正されています。
発がん性のないものへ評価が修正されたため、安心して使用しましょう。
2.アスベストとの見分け方を教えてください
グラスウールとアスベストには、それぞれ異なる特徴があります。
グラスウール | アスベスト |
・さわるとチクチクする
・かゆくなる ・湿気を通すため、防湿気密フィルムの施工が必要になる |
・繊維状
・手のひらに乗せてこすると繊維質がそのまま残る ・酢を吹きかけると溶ける |
一番簡単な方法が繊維を取ってさわる方法です。
チクチクとかゆくなるのがグラスウールの一番の特徴なので、見分けがつかない場合は、さわってみましょう。
アスベストだった場合、さわっても人体に影響はありません。
3.起こりやすい副作用を教えてください
グラスウールは発がん性の心配はないので、起こりやすい副作用などは特にありません。
副作用ではありませんが、グラスウールは施工が難しいといわれています。
隙間が開きやすいので空気が通り抜けてしまう、中身がずり落ちやすいなどの問題点が施工時には発生しやすいです。
まとめ
グラスウールは危険性が低く、防音・耐火性などが高い断熱材です。
アスベストと混同され、誤った情報が広まっているため注意が必要です。
見分けがつかず、アスベストをグラスウールと勘違いしてしまう可能性もあるので気をつけましょう。
グラスウールのメリット・デメリットを理解したうえで使用するようにしてください。